日本の企業は、アメリカに追いつき、遂に追い越した。
だがその成功の復讐をいま日本は受けている。
たとえば系列化の問題にしても持ち株制度にしても、全部この強さがマイナスになってきている。
株神話の崩壊で、企業は湯水のように市場で安い資金をかき集めることができなくなった。
しかしいま成功の復讐を受けておいた方がいい。
おこれる者久しからずという。
バブル全盛のジャパンーアズーナンバーワンと高声を上げていたエコノミストが、いましょんぼりしている。
経済競争の最終的な決め手はやはり市場にある。
日本の製品がいくら優れていたとしても、アメリカの市場はアメリカのものであり、かわいたいい方だが、アメリカの思惑次第でどうにでもなる。
そのアメリカ市場に日本企業は過剰依存している。
ドイツ企業との違いである。
アメリカの市場が小さければ、ミノルタもハネウエルを相手に大喧嘩してよかった。
そういうあいまいなところが知的所有権の側面にあるが、日本企業が、アメリカ市場に過剰依存しているかぎり、アメリカ人のプライドを傷つけてはいけない。
これからも知的所有権の問題はたくさん起きてくるだろう。
しかし日本の企業はこれに関しては楽観視している。
その理由の1つは、これからの研究開発費は日本の方が多い。
軍事開発を除いた民間の研究開発では完全に日本の方がリードしている。
もう1つには、一発ドカーンと撃たれると、ミノルタのようにあっさり日本人は猿真似をやめるだろうということだ。
知的所有権の重要性に目覚めるだろう。
10年ほど前にも日立とIBMの問題があった。
以来、日本の企業はそういう行動をしないようになった。
まだまだ日本はアメリカに教えてもらう部分が多いという謙虚な姿勢が必要だ。
国際化の嫌いな日本人さかんに国際化といわれるが、私は日本人は国際化できないと思っている。
その証拠に国際問題をテーマにした雑誌はどれもこれも売れていないではないか。
ということは、日本人は本音のところで国際問題に関心のない国民だということになる。
同時に、国際問題は即ち日米問題だと信じている国民である。
だから国際問題に妙なリーダーシップを発揮しようとすると、かならず混乱が起きる。
マレーシアのマハティール首相がEAEC構想を打ち出したが、日本側が曖昧な態度に出て、結果的に断ったのは、アメリカの圧力があるにしても賢明だった。
日本人はそもそも国際化が嫌いなのだ。
韓国人や中国人、あるいはベトナム人でも、海外に行くときには墓まで持っていくが、日本人は持っていかない。
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